「だからさ、凰玉をもらったときは本気でうれしかったんだよ。本当は俺が鈴を笑顔にしたかったけど、でも鈴が笑えるんなら他力でもなんでもいいって思ったから」
自分のことより、離れているわたしを思ってくれていた陽向。
その気持ちは本物で、ずっと思い続けてくれているのをわたしは知っている。
だって……
福寿草は1度も枯れたことがないから…。
「なのにさー、泣いてた鈴が凰玉は必要ないって言えるぐらい強くなってる。うれしいんだけど、取り残された気分になってて。…なんか俺、残念な奴だよな」
「違う。陽向、違うよ」
わたしは何度も頭をふった。
陽向がそんな風に思っていたなんて、考えもしなかった。
学校生活も充実していて、彼女もいて。
わたしに会いたがってるのなんて“懐かしい”程度だと思っていたのに。
わたしが傷つくのをおそれずに向き合っていれば、陽向が心を痛めることはなかった。
でも、これからは伝えられる
「わたし、陽向の側にいたかったんだよ」



