猫の湯~きみと離れていなければ~


「…鈴」

「なに?」
「みにゃん」


流も一緒に返事をしてくれた。
さすが鳳凰さまの家臣って感心してしまう。



「いや、だから…鈴ちゃん」

「みにゃん」


ほら、また返事をした。
もしかしたら流は天才猫なのかもしれない。



「な、分かった? こいつの名前は鈴なんだって」

「…は? 」
「みにゃん」


嘘でしょ? なんでわたしの名前をつけてるわけ?



「引いたろ? 」

「……かなり」

「だろうな。鳳凰様も絶句してたし。学校でもすっげーからかわれたよ。でも子供の考えそうなことって単純というかバカというかそんなもんだろ? しかも鈴はオスだしな…」


鳳凰を絶句させ、遇に火を吐き出させる陽向って一体…。
そしてわたしも言葉がないけれど。


「こいつに鈴のこと忘れて欲しくなくてさぁ。…まぁ俺も鈴がいなくなって寂しかったんだけどな」


陽向の顔がみるみるうちに赤くなりはじめた。

きっと同じぐらいわたしも真っ赤になってるはず。

やだ、そんな照れた顔をしないで欲しい。
どうしていいか分からなくなる。