月曜日の10時過ぎに里香がちひろの家に来た。

少しの間、仕事や子供の話をしてたが、時間があまりないのでちひろは本題に入った。

「私、金曜日の夜に里香と男の人が車に乗ってるところを見てしまった。」


「うそっー。ほんとに?」

「本当…」

「えっー本当に?」

「本当に見たの。あの人と付き合ってるの?」


「ちひろだから話すけど、絶対に2人の秘密にしてね。」

「うん…もちろん。」


「じつは、今のサロンが入っているビルのオーナーで松本さんていうの。何度が仕事であってるうちに、いい人だなぁって思ってたら仲良くなって…」

「…」


「主人は月に一度帰ってくるくらいで、子供はクラブや塾でなんかいつも私1人って感じがしてて、ちひろは領くんと会ってうれしそうだったし、だから彼が話し相手になってくれて、そのうちだんだんと…。」


「好きなんだ。」


「うん。っていうか、嫌いじゃないしいいかなぁって思って。やさしいし。」


「そっ、そうなんだ。」


もうそれ以上聞けなかったし、思いが通じ合えている自信を里香から感じ取ってしまった。

これでいいんだろうか…

私にはわからない。