ジリリリリリリリリリリリ

朝、寝起きに一番辛い音が部屋中にけたたましく鳴り響く。

「う、るさい、あと五分……」

そういいつつ、私は目覚まし時計に手をかけ止める。
数回、止めた覚えがあるが寝起きの脳は正常には働かずまた、眠りにはいる。



そしてあれから数十分が過ぎた頃、急に自分の体を覆っていた布団がなくなり肌寒さを感じた。

「春奈!!!!いつまで寝てるつもり!」

それと同時に高くも低くもない声が寝起きの脳に響く。

「んん……。母さん、なに?うるさい……」

半分寝ている状態でボケーッとしながら答える。

「うるさいじゃない!時計みてみなさい!」

そういいつつ母さんはビシッと目覚まし時計を指さす。

「時計ぃ……?」

私は寝ぼけながら時計を見る。