「・・・本当に、いいの?」
彼が最後にもう一度、私に尋ねる。私は、黙ってコクンと頷いた。
さよなら、藤野沙織。
今日は七夕。今日までとても悩んだ。本当に入れ替わることなんて、出来るのか。
入れ替われば自分は藤本くんになる。車椅子というだけではない。性別自体が入れ替わることになる。
もやもやと答えの出ないことを延々と考え続けた日々。
でも、そんなこともどうでもよくなるくらい、一瞬で何もかもが嫌になった。
だから、ここにやってきた。
私が、もう私をやめたくなったから。
期末テストも終わり、部活も再開。今日は特にかんかん照りで雲一つない晴天だった。
今日は藤本くんとの約束の日ということもあって、余計に頭の中はそればかりを占めている。
結局、答えは出せていない。走りたくない。タイムの伸び悩みにもう苦しめられたくない。
だけど、信憑性のない入れ替わりにすべてを委ねられるほどの気持ちもなかった。
彼が最後にもう一度、私に尋ねる。私は、黙ってコクンと頷いた。
さよなら、藤野沙織。
今日は七夕。今日までとても悩んだ。本当に入れ替わることなんて、出来るのか。
入れ替われば自分は藤本くんになる。車椅子というだけではない。性別自体が入れ替わることになる。
もやもやと答えの出ないことを延々と考え続けた日々。
でも、そんなこともどうでもよくなるくらい、一瞬で何もかもが嫌になった。
だから、ここにやってきた。
私が、もう私をやめたくなったから。
期末テストも終わり、部活も再開。今日は特にかんかん照りで雲一つない晴天だった。
今日は藤本くんとの約束の日ということもあって、余計に頭の中はそればかりを占めている。
結局、答えは出せていない。走りたくない。タイムの伸び悩みにもう苦しめられたくない。
だけど、信憑性のない入れ替わりにすべてを委ねられるほどの気持ちもなかった。

