きみのためのプレゼント

背中の痛みで目を開ける。一番最初に目に映ったのは、私の隣で横たわる藤本くんの姿。


失敗したんだ。入れ替わりなんてうまくいくはずがない。そう思い、まだ、自分が藤野沙織だということに落胆したときだった。


「えっ、足、痺れてる」


確かに何も変わってはいない。外見は
。でも、今までに感じなかった違和感を感じてる。足全体が痺れている。

ペタペタと足に触れても痺れているからかあまり、感覚がしない。抓っても痛くない。

「藤野さん、大丈夫?」

私が足の違和感を感じて、足の感覚を確かめていると、隣に横たわっていた藤本くんが起き上がり、私に声を掛けてきた。


「藤本くん、私・・・」

「えっ、なんだこれ。足が痛い」

藤本くんが制服のズボンをめくり上げるとかなりの擦り傷ができていた。幸い、二人ともその程度のかすり傷程度で済んだのは打ち所が良かった。

ただ、私の方がスカートの下は素足で、ケガの具合は酷いはずのにその傷の痛みよりも、痺れが気になる。