毎日のようにいじめられる。




「しね!」



ポジティブに、ポジティ……



「死ねってなに?私分からないなぁ。お手本見せてよ、ね?お願い!」



由香ちゃんが言った。





ポジティブじゃ…ないけど。




バカだなぁ、なんて思ってしまった。





「は?簡単だよ。ここから飛び降りるだけ」



と、窓に手をかけた。




「私はお手本見ないとできない人なんだぁ。だから、最初にどーぞ!」



「っ…………!なんなの!お前ら!いじめられて嫌じゃないわけ⁈」




「「嫌じゃないよ」」




「だって、嫌になってメガティブになって?それで性格暗くなったら世界がつまんないよ。」

「嫌になっても明日は来るんだから、考えるのは明日の事だけ。今日はもう来ないんだから。」




息がぴったりとあう。




「ふんっ!勝手に言ってろ!」





そう言ってバタバタと行ってしまった。





「由香ちゃん」

「みのりちゃん」


「「ありがとう」」




壁を一つだけ。


乗り越えられた。



それならどこだって乗り越えられる。





いい友達を持てて良かった。