「タオル忘れてたでしょ?」
「あ、ありがとう…!!」
どうやら俊に変わって、隣の佐々木くんが渡してくれた。
今の私は無視してるなんて、最低な行為だけど……。
でも、しょうがないでしょ…??
心が痛いんだもん…。
「静かにしろー。授業始めるぞ。」
授業を聞いても、頭の中は真っ白。
何も頭に入らなくて。
ただただ黒板の文字をノートに写した。
「恵里香ちゃんプリント…」
「えっ!?」
後ろを向いてた亜莉朱ちゃんに、全く気づかなかった…。
「ごめんね…」
「ううん。大丈夫!!気にしないで~」
ねぇ、俊。
他の異性から触れられても何も思わないの??
溢れそうな涙をグッと堪える。



