キミを想えば想うほど、優しい嘘に傷ついて。

胸が痛いくらいに締めつけられる。


左手で胸を押さえて右手で流れる涙をぬぐう。


苦しい。


苦しくて仕方がない。


少し前まで笑顔でファミレスにいたのに。


『じゃあ、これから……』


ファミレスを出たときに、洸輝が言おうとしていた言葉の続きはいったいなんだったんだろう。


洸輝はなにを言おうとしていたの……?


今すぐ来た道を引き返して、その言葉の続きを聞きたい。


でも……聞きたくても、もう聞けない。


洸輝……。


あたしもっと……一緒にいたかったよ。


もっとたくさんの話をしたかった。


もっともっと……洸輝のことを知りたかった。


それに……あたしのことも知ってほしかった。


いつからか、洸輝のことを考える時間が増えていった。