キミを想えば想うほど、優しい嘘に傷ついて。

「どうしたんだよ」


「あぁ……うん。なんか今日パンが売ってないみたいで」


「らしいな」


「うん。あっ、でも校門のところに移動販売のパンやさんが来てるみたいだから」


「もう売り切れたって」


「え? そうなの?」


もう売り切れちゃったのか……。


ハァ。しょうがない。今日はお昼抜きかぁ。


そう心の中でため息をついたとき、


「屋上いくぞ」


そう言って日向くんがあたしの腕を引っぱった。


「え?」


「パン、食うだろ?」


「あたし持ってないよ?」


「いいから、いくぞ」


そう言って、強引にあたしを引っぱって屋上を目指す日向くん。


あたしは仕方なく、素直に日向くんに従って歩き続けた。