キミを想えば想うほど、優しい嘘に傷ついて。

男の子に対しての免疫は低いほうだって自覚はしてるけど、息が止まりそうなほどドキドキして、身動きが取れなくなってしまうなんて思ってもいなかった。


「はいはい、ストーップ。日向、花凛がまたフリーズしてる」


「あ、わりぃ」


京ちゃんの言葉に日向くんがハッとして手を引っこめる。


日向くんの指先があたしから離れた瞬間、ようやくまともに息が吸えるようになった。


「ううん、大丈夫。あたし、あんまり男の子に触られるのって慣れてなくて」


「いや、勝手に触ってごめんな」


「ううん、謝らないで。あたしひとりっ子で男兄弟もいないから。それに……」


お父さんもいないから。


そう言いかけて、あわてて言葉を濁す。