キミを想えば想うほど、優しい嘘に傷ついて。

4月も中旬になり、ようやく新しいクラスにも慣れてきた。


大好きな京ちゃんとは同じクラスだし、1年の頃と変わらない学校生活を送るはずだった。


ただひとつ大きく変わったことといえば、隣の席に日向くんがいるということ。


この日、数学の先生は教室に入ってくるなりこう宣言した。


『最近、お前らタルんでるぞ。授業中にスマホをいじったり隣のヤツとしゃべったり、机に伏せて寝たり。マジメに授業を聞いていないヤツがいたら容赦なく廊下に立たせるからな!!』


たしかに最近、クラス全体を通して授業中の私語が多くなっている気はした。


クラスになじんできて中だるみする時期。


でも、とりあえずは私語をつつしめばいいだけ。


いつものようにシャーペンを持ち黒板に目を向けていると、机の上にポトリとなにかが落ちた。