じりじりと照る太陽。

今は部活中。

季節は春だというのにせみが出てきてもおかしくないほどだった。
歩夢は中学二年生という道を歩み始めていた。

「あっつ……今四月なんだけどなぁ……」

この時、歩夢は大忙しだったのだ。
部活では副部長に指名された。
部活はテニス部。歩夢は新人戦で五位に入るほどの実力だったのだ。
クラスでは学級委員に任命された。

が、こんな風に安定している歩夢にも悩みがあった。

恋愛経験が全く無かったのだ。

「恋ってどんな感じなんだろうなぁ…!」

出来ることと言えば妄想だけ。
歩夢はそのせいで妄想の彼氏を絵に書き出すほどだった。

「歩夢ー!先生よんでるよー!」
「うん!今行く!!」

歩夢は部員の一人に声をかけられて威勢よくかけて行った。