「ちょっと!ちょっとちょっと!莉子!黒瀬と住んでるってどういうこと?!」
教室に来るまでもみんなからの視線が痛かったのに、教室に着くと優子が大きな声でそういった。
「…いや、私も突然のことでさ…ママが黒瀬のママと友達でそういうことになって…」
「じゃあ、ずっと私たちに嘘ついてたってことだよね?」
ユキが少し睨みながらそういう。
「いや…別にそんなつもりじゃ」
「彼氏いるのに他の男と住んでるってことでしょ?」
「耐えられないって〜」
女子たちの話し声が聞こえる。
そんな…。
「僕が…黙ってて欲しいと水谷さんにお願いしました」
え?
頭の上から聞き覚えのある声がして見上げる。
そこには、大嫌いな黒瀬が立っていた。
「く、黒瀬…」
「僕はこれっぽっちも水谷さんに興味ないですし、変な噂たたれても勉強の支障になるので」
「ちょ、あんた相変わらず性格悪いわね!」
ユキの視線が私から黒瀬に移り変わる。
黒瀬…。
わざと嘘ついて…。
私のことかばってくれた。
「まぁ、水谷さんが誰と付き合ってても誰と住んで言おうと、俺たちのマドンナには変わりないけどな〜〜」
男子の1人がそういうと、空気がガラッと変わり、私への痛い視線はピタッとなくなった。
でも、黒瀬への女子たちの視線は鋭いままだ。
私のせいで…。
「黒瀬に黙ってるよう言われたならそういってよ!勘違いしたじゃん!」
ユキがそういって軽くの肩をたたく。
「ごめんね…」
「これからは秘密ごとなしね!」
優子が明るくそういう。
「うんっ」
そういって、黒瀬を見ると、黒瀬は知らない間に教室を出て行った。
笑顔にするどころか、嫌な気持ちにさせちゃったじゃん…。
麻友さんと約束したのに…。



