「……中学の同級生です」
「中学?もしかして黒瀬のこといじめてた人とか?」
若干失礼なことを聞く。
だってそれしか考えられない。
黒瀬が昔いじめられっ子だったとしてもおかしくないでしょ、今だってそんな感じなんだから。
「…親友…だったんです」
「…え?」
黒瀬のセリフに思わず聞き返す。
親友?
いやいや、全然タイプ違うでしょ…。
「嘘…」
「とりあえず、昔は仲が良かったんです」
あ。
麻友さんから前に聞いた話を思い出す。
昔はこんな暗くなかったって。
仲のいい友達がいたけど喧嘩してから会ってないって。
名前…なんだったかな…。
「それってこの間、麻友さんが言ってた親友?」
「これ以上は水谷さんにお話することではありません」
「ちょ、困るよ!黒瀬のせいで私、みんなに同居してることばれちゃったし…マコトくんのことだって…」
思わず、黒瀬の制服の袖を引っ張る。
「…チッ」
え?
なに?
今のなに?
黒瀬の口から舌打ちのようなものが聞こえた。
何?
舌打ちしたの?
「黒瀬、今舌打ちした?私に?私を誰だと思ってるの?ねぇ!質問に答えてよ!あの人は誰なの?!誰なの?!なんで私と黒瀬のこと知って…きゃっ!」
袖を掴んでいた手を黒瀬にいきなり掴まれ、そのままベットの方へ黒瀬が進んでいく。
へ?!
なに?!
怒ったの?!
黒瀬がよくわからない。
「ちょっと黒瀬!」
ドンッ
へ?
気づけば、ベッドに押し倒された私の上に黒瀬が乗っていた。
「く、黒瀬?」
また…黒瀬はこういうのが得意だ。
何か都合が悪くなるとこういうことしてくる。
慣れたもん。
黒瀬が男を武器にそういうことするの。
「ふざけないでよ!今回は黒瀬が悪いでしょ?私なにも悪く……んっ!?」
嘘…。
唇に柔らかいなにかが当たる。
嘘でしょ?!
両手を強く押さえつけられ、黒瀬の顔がアップに映る。
なにこれ…。
嘘でしょ?
誰か…嘘って言ってよ…。



