「1日じゃ回れないかな〜?」
「結構うちの学校学園祭には力入れてるからね〜1日は大変かな〜」
人気のない体育館裏に腰を下ろして、マコトくんと話す。
「…莉子ちゃん」
マコトくんが改まった顔になっていきなり名前を呼ぶ。
「ん?」
「…いや…予想はしてたんだけど…やっぱり莉子ちゃん、すごい人気者だね」
「え、そんなことないよ?」
いや、そんなことある。
自覚症状あるくらいチヤホヤされてるもん。
「通り過ぎる男、みんな莉子ちゃんのこと見るもん」
「えー、それ私のセリフだよ!女子はみーんなマコトくんのこと見てるよ?」
「いやいや…とにかく…俺は嫉妬しっぱなしだよ。莉子ちゃんが俺のこと好きなのか不安になる」
「マコトくん…」
「もともとモテるタイプじゃなかったし、どっちかというと根暗なブスだったから、自分に自信がないんだよね」
「マコトくんはかっこいいよ?」
「フッ。本当?」
「うん!!」
自信を持ってそういう。
「ありがとう。…莉子ちゃん」
「なに?」
「莉子ちゃんからキスして?」
「へ?!」
突然のお願いに驚く。
私からマコトくんにキス?!
自分から男の人にキスするなんてしたことない。
「いや?」
「ううん…嫌じゃないけど…その…緊張…するな〜へへっ…」
恥ずかしさのあまり笑ってごまかす。
「俺のこと好きなら…してほしい」
私のことを心から好きでいてくれる優しい彼の願いを、聞いてあげなくちゃ。
私だってマコトくんのこと…。
「…わかった」
「嬉しい」
マコトくんはそういうと静かに目をつぶった。
うわー。
目をつぶっててもかっこよすぎるでしょ。
何度も言うけど、やっぱりあの写真に似てないって。
私はそんなことを思いながら静かにマコトくんに顔を近づける。
近くたんびにドキドキがます。
きっとマコトくんにこの鼓動聞こえてるよ。
あと数センチ…。
ドキン
ドキン
ドキン
「水谷さんいた!!!!」
!?!?
いきなり名前を大声で呼ばれ、慌ててマコトくんから離れる。



