「お腹すいたーーー」
「ちゃんと仕事してください」
「だってーー…」
放課後、図書室にある奥の机をかりて、黒瀬と早速委員会の作業をする。
みんなに、今年の学園祭クラスでなにをしたいか書いてもらった紙を見ながらチェックしていく。
「お化け屋敷とか…小学生じゃないんだから」
私は近くにあった紙を一枚とり、そこに書かれた文字を見てそういう。
「ねー、黒瀬はお化けとか平気?」
私は頬杖をついて隣で作業してる黒瀬に聞く。
「あんなもの人間の作ったものです」
「へー、怖くないんだ」
自分は苦手なくせにバカにしたよに黒瀬を見る。
「早くチェックしてください」
すぐに話をそらすのは黒瀬の癖だ。
「じゃあさ、今度お化け屋敷行こうよ」
冗談で言ってみる。
黒瀬の焦った顔が見てみたい。
いつも澄ました顔をした黒瀬の、怖がってる顔が見たい。
だから好奇心で言ってしまった。
お化けが大の苦手な私がお化け屋敷に人を誘ってる。
いけないくせに。
無理なくせに。
「誰とですか?僕と?それともあの遊び人とですか?」
なんだかピリピリしだす黒瀬。
なんなのよ。
「黒瀬よ!あんたと話してるんだから」
「いきません」
「フンッ。冗談よ!本当に行くわけないでしょ?」
なんで私が誘って断られなきゃいけないのよ!
むっかつく〜〜。
「いいもん!マコトくんと行くし。私、マコトくんと付き合ってるんだよね〜〜」
いきなり変なアピールをする私。
自分でもどうして黒瀬にわざわざそんなことを言ったのかわからない。
「じゃあ、学園祭にも遊びに来るかもしれないですね。そのためにも頑張ってください」
う。。。
なんなのよ。
言われなくてもわかってるし。
私はペンを持ち、みんなから回収した紙にチェックを入れていく。
「お幸せに」
すごくかすかに、黒瀬のそんな声が聞こえた気がした。



