「あ…」
お風呂上がり、階段でばったり黒瀬に会う。
「あ、あのさ…」
「…」
私の声を無視して、黒瀬が通り過ぎて階段を降りる。
やっぱり…怒ってるか…。
一緒に住んでるから、こういう気まずいのは嫌なんだけど…。
「テスト…」
「へ?」
声が聞こえて、振り返る。
黒瀬は階段を一段降りたところで止まっていた。
「留年、避けられて良かったですね」
「え…あ…」
いきなりの言葉にびっくりする。
黒瀬は振り返らないまま、階段を降りた。
な、なんなのよ…
怒って…ないの?
でも…。
…謝らなきゃ
「黒瀬っ!」
私は勢いよく階段を降りる。
このままじゃ住みづらいし、一応、留年にならなかったのは黒瀬のおかげだから。
ちゃんと…
謝らなきゃ!
ドンッ
「うぅっ!」
「危なっ……」
ヤバッ
勢いよく階段を下りると、曲がり角で振り返った黒瀬にぶつかってしまう。
ドンッ
「うわっ!!」
私と黒瀬は2人で、残り数段の階段から床に落ちてしまった。
最悪…。
あれ?
…痛…くない?



