「水谷さん、僕のこと舐めてますよね?」
「は?」
「これでも一応健全な男の子なんですよ。僕」
「だ、だから?」
お風呂に入ったあとでまだ少し濡れてる黒瀬の髪と前髪の隙間から見えるメガネがなんだか色っぽく……いや、見えない見えない。
相手は黒瀬だ!
「僕だって、本気出せば水谷さんのこと…」
「な、なによ…」
「フッ。なんでもありません。とりあえずこれは僕のものなので、指一本触れないでください」
そういうと黒瀬は私から離れて、答案用紙を私にまたヒラヒラ見せた。
なんなのこいつ。
地味でメガネでガリ勉のくせに、なんなのよ!
一瞬ドキッとしてしまったのが嫌だし、
それに、なんなのよあのキャラ。
黒瀬はそういうタイプじゃないでしょーよ。
私は若干パニクる頭をどうにか起こして、何事もなかったかのように教科書を開きだす黒瀬を見つめる。
「ペン、持ってください」
「あ、、は、はい…」
なぜか黒瀬のペースで、敬語で返事をしてしまう。



