「ねー莉子〜新しい家、どうなの?」
昼休み、優子がそう聞いてくる。
「う。ゴホッゴホッゴホッ」
私は思わず、むせてしまい、麻友さんの作ってくれた卵焼きが出そうになる。
「ちょ、大丈夫?!」
「んー…ごめん」
優子が優しく背中をさすって、いちごミルクをくれる。
「新しい家でなんかあった?」
ぎくっ。
「ううん!何にもない!すっごいいい人だし、快適!」
私は教室の端で1人で弁当を食べる黒瀬をチラチラ見ながら言う。
「へーー。その人、莉子ママの同級生でしょ?子供とかいないの?」
「こ、子供?!」
優子のセリフにまたドキーッとする。
「うん。ほら、おかしくないでしょ?中高生くらいの子供」
「あぁー、どーかなー。いないみたい」
「へーー」
思わず嘘をついて、心が痛む。



