とは言ったものの、今になって「ガリ勉のことが好きだった」なんて、あの2人に言えるわけないよ。
一緒にバカにして悪口言ってたし。。。
「はぁーーー…」
放課後、校門を出て大きなため息をついてしまう。
そろそろ2年生も終わりだって言うのに。
クラスが離れてからだとますます告白しづらいよ…。
ん?
門の脇に人影が見えて、くるっと振り返る。
!!!
へ?!
なんであの人がここに?!
!!!
「和田すばる?!?!」
私に名前を呼ばれたその彼は、私のことをまじまじと見てから、何か思い出したように、はっとした。
「葵の…」
「あなたなんで平気な顔して黒瀬の学校の前になんかいるの?!」
学園祭に来て、黒瀬をボコボコにしてもまだ治らないってか!
って言うか、こんな暴力男私だってどうなるかわかんない…。
無視して帰ろう。
「先生たちに見つかる前にさっさと帰ったほうがいいよ!この暴力男!」
私は若干ビビりながらもそう吐き捨てくるっと振り返る。
ガシッ
!!!!
早歩きで帰ろうとすると、勢いよく腕を掴まれる。
「…ちょっ…なによ!」
私の腕を掴んでこちらを見ていたのは野蛮な和田すばる。
「…ちょっと」
「へ?な、なに…ちょっと警察呼ぶわよ!」
和田は私の腕を強く掴んだまま、私の家とは反対方向歩いて行く。
「は、離してよ!!」
どうしよう…私このままこいつに襲われちゃうの?!?!