「マコトくんと別れた?!?!」
「ちょっと…2人声大きいよ…」
お昼休み、教室で弁当を食べながら優子とユキにマコトくんと別れたことを報告した。
「ラブラブだったじゃん」
「2人は運命なんだと思ってたよ?マコトくんすっごいイケメンだし優しいし」
「うん…」
優子とユキは食事をする手をピタッと止める。
「なんで?やっぱり冬休みの間会えなかったことが原因」
「マコトくん実はおばあちゃんが亡くなったって嘘ついて他の女と過ごしてたとか?!」
「違うよ違う!マコトくんは浮気なんかしないよ…原因は私だから」
「え…梨子?」
「梨子、いい彼女だったじゃん」
「マコトくんのこと心から好きかなって考えた時、わかんなくて。マコトくんと一緒にいても嬉しいって思えなかったりしたの」
「…でもあんなにいい男じゃん?新しい人が見つかるまでは付き合ってたらいいのに」
「それとも梨子、他に好きな男でもいるの?」
「…それは…」
「水谷さん、彼氏と別れたの?」
「え、それマジ?」
「じゃあ、俺と今度…」
会話を聞いてた男子たちが私たちのことを囲む。
「バカっ!あんたたちみたいなの梨子の眼中にあるわけないじゃん!本当バカ」
「もし梨子に新しい好きな人がいたとしたも、マコトくんよりイケメンの最高ランクでしょ?あんたたちじゃない!!」
2人がきっぱり男子たちにそう言うと、彼らは少し肩を落として元の定位置で昼ごはんの続きを始めた。
私は黒瀬の席にチラッと目をやる。
教室の隅で麻友さん特製の弁当を食べているはずの黒瀬はもうとっくに食べ終わって教室から消えていた。
きっと図書室だ。
机の横の紙袋に目をやる。
これ…返さなきゃ。
「あ…私、川崎に次の授業の準備手伝えって言われてるの。2人、ゆっくり食べてて!」
「え、あ…うん」
「わかった〜」
優子やユキにこれ以上マコトくんのことを聞かれたくない私は紙袋を持って、急いで教室を出た。



