「麻友、本当にありがとう!!莉子のこと…よろしくね?」
黒瀬の家に着きママは玄関で、麻友さんにたくさんの感謝を述べた。
麻友さんは「堅苦しいな〜私も娘ができたみたいで嬉しいって!体に気をつけてね!」と優しく言ってくれた。
「じゃあね、莉子」
ママは私をギュッと抱きしめてから、私の頭を撫でて、玄関の扉を開けた。
バイバイママ。
寂しくなるけど。
お仕事頑張って。
私は閉まった玄関のドアを少しの時間見つめる。
「莉子ちゃん。寂しいかもしれないけど、私のこともう1人のママだと思って甘えてもいいからね?…もう1人のママは嫌かな?」
麻友さんが隣に立って優しくそう言ってくれる。
「そんなことないです!嬉しいです。ありがとうございます!」
「じゃあ、お部屋に荷物運んだら、ご飯にしよっか。葵〜!お母さんご飯作るから、莉子ちゃん、部屋に案内してー!」
え…。
そうだった。
やつがいたんだっけ。
ママと離れる寂しさで一瞬忘れてたけど、私、黒瀬の家にお世話になるんだった。
黒瀬が2階から降りてくる音がする。
あーやだなー。



