「うわーー!!!すごいっっ!」
立派なログハウスを目の前に思わず大声でそういってしまう。
12月下旬。
とうとう待ちに待った、別荘お泊まりの日。
今日からお正月まで、ここにいるんだ…!
「ほら、寒いから早く入ろう」
と麻友さん。
私たちは早く暖まろうと急いでログハウスの中に入る。
「んー、いい匂い!」
「落ち着くのよねーこの木の香り」
と麻友さん。
「莉子ちゃん、気に入ってくれた?」
「はい!!」
パパさんにそう聞かれ返事をする。
「よーし、じゃあさっさと荷物置いて、散歩でも行こうか!莉子ちゃん!」
と翠さん。
「わ!やった!」
私は翠さんに案内された部屋に急いで荷物を置きにむかった。
「水谷さん、いんですか?」
2階にある部屋から降りてくると、黒瀬がなんだか不機嫌そうにそう言う。
「え、なにが?」
「何がって、“マコトくん”がいるのに…」
黒瀬は小さくそう言って、翠さんを見る。
「え…」
「何?もしかして葵嫉妬?」
翠さんがニヤニヤしながらそう聞く。
「ち、違うから!…水谷さん、僕は忠告しましたからね」
「へ?…ちょ、黒瀬!」
黒瀬はなんだかイラつきながら、部屋へと入って行った。
なんなのよ…。
「ごめんね、莉子ちゃん。あいつ、不器用で」
「え、黒瀬が不器用?」
そんな風には見えない。
私のテスト対策のプリント作ってくれた時も学園祭の準備の時も黒瀬はいつだって器用にこなしていた。
「莉子ちゃんが思ってるより、あいつは子供だからさ。よし、行こっか」
翠さんはそう言うと、麻友さんやパパさんに「いってきます」と声をかけた。
私も後に続いて、そう言って、翠さんの後ろをついていき、玄関に向かう。



