春、さくら、君を想うナミダ。[完]




そのまっすぐな言葉に

彼の真剣なまなざしに



あたしは涙が止まらなかった。



「ううっ……うぅ~っ……っく……」



「泣かせるつもりなんてなくて……ご、ごめんっ!ホントにごめんっ」



焦ったように謝る彼に、あたしは首を何度も横に振る。



「……っく……びっくりして……」



なにがなんだか、わからなくて。



「友達やめるって言われて、悲しくなって……っく……」



「ごめん。緊張して俺、なんて言っていいか急にわかんなくなって……」



あたしを好きだなんて、どうして……?



どうしてみんなから人気がある彼が、



あたしなんかを好きになるの……?



「なんで……あたしなんか……」



「あたしなんかって言うなよ。俺は、さくらがいいんだから」



「嘘だよね……?」



「こんなこと嘘つくわけないだろ」



「だって……ううっ……」



だって……あたしを好きになってくれる人なんて



いないと思ってた。



こんなあたしを。



ひとりぼっちだったあたしを。



好きになってくれる人なんて……。



「さくら……好きだよ」



そう言って彼は、泣きじゃくるあたしを優しく抱きしめてくれた。



「友達でいたいって言われたらどうしようかと思って、ずっと我慢してきたんだけど、ごめん俺……」



彼はぎゅっと強く、あたしを抱き締める。



「自分の気持ち……抑えられなくなった」



まっすぐに伝わってくる彼の気持ち。



「驚かせてごめんな」



力強い腕の中、耳元で聞こえた彼の優しい低い声。



「俺の……彼女になってくれますか……?」