春、さくら、君を想うナミダ。[完]




恥ずかしい……。



「ごめん、うるさかったよね。こんなにきれいな花火初めて見たから……つい、興奮しちゃって」



「いや、すっげーうれしいよ」



「こんな特等席で花火が見られるなんて幸せだなぁって」



誰もいないこの場所で、ふたりきりで花火を見られるなんて。



なんだか夢みたい。



こんな幸せな夢、見たことないよ。



でもこれは夢なんかじゃなくて、



いま、このあたしが見ている世界は現実なんだよね?



夢のような現実を、あたしはいま過ごしてるんだ。



「さくらが喜んでくれてよかった」