春、さくら、君を想うナミダ。[完]




「夏休みに入ったら中学時代の友達に会いに行くって前に言ってたよな?いつ行くの?」



胸の奥がズキンと痛んだ。



「あれね、なんか……」



この町に引っ越してくる前。



中学時代のあたしには、決して多くはないけれど数人の友達がいた。



引っ越す前は、友達もあたしが遠くに行ってしまうことを悲しんでくれた。



離れても友達だよって。



頻繁に連絡とろうねって。



夏休みに入ったら、絶対に会おうねって。



そう約束してくれていたのに。



あたしがこの町に引っ越してきてから、友達が連絡をくれたのは



たったの1度だけだった。



あたしから電話したこともあったけれど、



忙しいとか、また連絡するとか言われるだけで。



結局待っていてもそのあとに連絡をくれることはなかった。



それでも夏休みになったら会う約束だけは、



覚えてくれていると思っていた。



友達と久しぶりに会って話すのを楽しみにしていた。



あたしは夏休みに入ってから、



いちばん仲良しだった友達に連絡をしてみた。