春、さくら、君を想うナミダ。[完]





立ち止まったあたしに気づいたモモは、



あたしの足元に近づいてきて、どこか悲しげな瞳であたしを見ていた。



きっと、モモには

あたしの気持ちが



わかるのかな……。



「そんな瞳で見ないで」



地面にしゃがみこんで微笑むあたしは、モモの頭を優しく撫でた。