ここから飛び降りたら死ねる。 一瞬で、この悲しい世界を終わらすことができる。 すべて終わる。 苦しみも悲しみもない世界に、あたしは行くんだ。 震える息を吐き出して、そっと瞳を閉じると、 ハルくんの顔が浮かんだ。 最後に嘘をついてごめんね。 本当の気持ちは、言えなかったけど。 本当は、本当はね。 「大好きだったよ……」 小さな声でつぶやいたあたしは、ゆっくりと瞳を開ける。 空から舞い降りる粉雪とともに、あたしは消えよう。