女子トイレに入ると、鏡に赤いペンで文字が書かれていた。
“麦田はクソ女”
“ブス”
“死ね”
「こんなところにまでラクガキ......」
その文字を指でなぞりながら、
あたしは鏡に映った自分の顔を見つめる。
「クソ女……ブス……死ね……」
あたしは繰り返しつぶやいていた。
「クソ女……ブス……死ね……」
自分を見つめながら。
「ブス……死ね……」
何度も繰り返した。
「死ね……」
これから先も、こんな日々が続いていくんだと思うと、
絶望しかなかった。
......助けて。
あたしは制服のポケットからケータイを取り出した。



