春、さくら、君を想うナミダ。[完]




「ごめん、待った?さくらに読んで欲しい本があってさ」



いつものように明るく話す彼だけど、



やっぱりどこか無理しているように見えた。



「この本なんだけど」



彼は、あたしの隣に座って本を差し出す。



もういいよ。無理しないで。



いままでごめんね。



本当の気持ち、気づいてあげられなくて。



ハルくんは優しいから、



あたしを傷つけるのが怖くて、なかなか言えなかったんだ。



ハルくんが言えないなら、



最後は。



最後くらいは、あたしから言うよ。



「ハルくん……」



「ん?」



「話があるの」