*** 高校に入学してから1週間が経っていた。 入学式の朝に出逢った彼は、あたしの隣のクラスだった。 背が高く、美少年の彼は、学校のどこにいても目立っていて、すぐに見つけることができた。 「かっこいいよね~」 「わかる~。彼女いるのかなぁ?」 廊下を歩いていても、彼の話で盛り上がる女子たちの声が、自然と耳に入ってくる。 入学して間もないのに、すでに人気があってみんなの注目の的だった。 あの人……彼女いるのかな……。 かっこいいし、彼女がいたっておかしくない。