あたしは鞄を廊下に放り投げて、奥の和室に入った。 仏壇の前に立ち、位牌を手に取ったあたしは、 仏壇の横に置いてある大きな写真を見つめる。 胸がモヤモヤした。 「いつまで、ひとりじめするつもりなの?」 あたしは位牌を写真に向かって投げようとする。 「返して……」 お母さんを返してよ……。 あたしは位牌を握りしめたまま、膝を折って泣いた。