春、さくら、君を想うナミダ。[完]




その日、学校から家に帰ると、



ちょうどお母さんが玄関で靴を履こうとしているところだった。



「ただいま」



ボソッとあたしが言うと、



お母さんは靴を履きながら、あたしの顔を見ずに言った。



「おかえり」



顔ぐらい見てよ。



下を向いているお母さんの姿を見つめながら、心の中でつぶやいた。