そのとき、階段の下から話し声が聞こえてきて、 あたしは彼に無理やり笑って見せた。 「大丈夫だから」 「さくら、少し話そ」 「手、離して?学校で話しかけないでって言ったよね。誰かに見られたら……」 「別に付き合ってることバレたっていいじゃん」 「嫌っ」 「なんでだよ。周りになんか言われたって気にしなきゃいい」 「気にするよ」 ハルくんとあたしは違うの。 「俺が守るから」 簡単に言わないで。 「離して」 「離さない」 彼は、あたしの腕を強くつかむ。