春、さくら、君を想うナミダ。[完]




穏やかな冬の日差しの中、あたしは露天の岩風呂に浸かる。



「気持ちいい……あったかい……」



雄大な山々を彩る雪景色。



絵に書いたような美しさが瞳に映る。



陽の光でキラキラと輝く雪を見つめながら、つぶやいた。



「このまま……帰りたくないな……」



もうすぐ冬休みも終わって、大嫌いな学校が始まる。



またつらい日々が始まるんだ。



だけど、今日は忘れてしまいたかった。



嫌なことは全部忘れて、彼と過ごす幸せな時間を楽しみたい。



「はぁ……」



温泉に浸かりながら、



時間も忘れてボーッと景色を眺めていた。