春、さくら、君を想うナミダ。[完]




「さくら」



優しく名前を呼んだ彼は、今度は彼が摘み取ったイチゴをあたしの口元に持ってくる。



「え……?」



「ほら、口開けて?」



「でも……」



「食べないの?」



「食べます……」



さっきからずっと、



彼のせいでドキドキしっぱなしだった。



周りに人がいて、少し恥ずかしかったけど、



口を開けて、イチゴを彼に食べさせてもらった。