春、さくら、君を想うナミダ。[完]




「今日楽しみ過ぎて、夜なかなか眠れなくてさ」



「ふふっ……あたしも」



ハルくんも同じ気持ちでいてくれたなんて、



うれしい……。



「電車で少し寝よっか」



そう言って彼は、握りしめていた手をぎゅっとする。



「ふたりで寝過ごしちゃったらどうする?」



「アハハッ、それも面白いな」



「ええ~?終点どこかなぁ?すごく遠くまで行っちゃうかもしれないよ?」



「本気で考えるさくら、可愛すぎかよ」



そ、そっか……。

冗談だよね。恥ずかしい。



「どこでも俺はいいけど」



「え?」



「隣にさくらがいれば」



ハルくん……。



「だ、だめっ!今日は行き先決まってるんだから」



「アハハッ、わかってるって」



彼の笑顔を見ているだけで。



ハルくんと一緒にいられるだけで。



あたしも幸せだよ。