彼とあたしがケンカするようになったのは、
やっぱり……
あの日のあとからだと思う。
“ハルくんには、あたしの気持ちなんてわかるわけないんだからっ”
彼にひどいことを言ってしまった。
あの日をきっかけに、
あたしたちは、少しずつケンカが増えていった。
ささいなことでケンカしては、仲直りをして。
またケンカして……その繰り返しだった。
ケンカをしてしまっても、自分から連絡して謝る勇気がないあたしは、
彼からの連絡を待つことしかできなかった。
仲直りをするきっかけを作ってくれたのは、
いつだって彼のほうだった。