春、さくら、君を想うナミダ。[完]




ひとりの女子が途中で曲を止めた。



「じゃあ、いまのとこまでもう1回ね~」



そう言って彼女たちは、最初からまた踊り出した。



あたしは彼女たちの少し後ろに立ち、



前で踊る様子を見ながら、必死に動きをマネしてみる。



だけど、全然ついていけなかった。



恥ずかしくて、どうしようもなかった。



他のグループの子たちが、こっちを見ていることにも気づいていた。



曲が止まるたび、周りのグループの話し声が聞こえてくる。



「ダンスかっこよくない?」

「麦田さん全然踊れてないけどね~」



「あのグループにいるのが場違いでしょ」

「かわいそ~。完全に浮いてる」



周りの悪口も、

あざ笑う声も、冷たい視線も。



つらくて、胸が痛くてたまらなかった。