春、さくら、君を想うナミダ。[完]




「いきなりで逃げられなかったの。ごめんなさい」



彼に嫌な思いさせちゃった……。



どうしよう、嫌われたかもしれない。



「さくらは悪くないのに、俺……」



あたしは彼の横顔を見つめる。



「……ヤキモチやいた」



「え?」



ハルくんがヤキモチ……?



嘘……可愛い。



よかった。嫌われたわけじゃなかった。



「なんで笑顔なんだよ?」



「だって……ハルくんがヤキモチやくなんて……」



「怒ってんの、俺は。違うな……拗ねてる」



いつも優しくて、大きな心であたしを包み込んでくれる彼が、



ヤキモチをやいて拗ねるなんて……。



なんだか彼のことが



もっともっと愛おしく感じる。