おばさま、若干キレ気味です。意味がわかりません。破壊するだけなら自分でもできるでしょうに。


はぁ、と私は聞こえない程度に小さくため息を着いて確認しました。


「あの……本当にいいんですか、私が壊しちゃっても」

「あんたしかいないじゃないの! とにかく早くしてよ!!」

イライラが増した様子のおばさま。般若の一歩手前です。正直、怖いです。


ともあれ、承諾を得ましたから私は手にした一万円札を両手で持ち……


ビリッと破りました。