「先生いますかー?」


中島くんに抱えられたまま保健室に入る。


そこには誰もいない。


「先生いないのか…」


中島くんは私をベットに下ろす。


「先輩足出して」


「へっ?!」


何する気!!?


「『へっ?!』じゃないですよ。俺が手当するんで」


「いいよいいよ!!」


足なんてちょっと恥ずかしいし…。


私は足をバタバタさせる。


「いいから」


暴れる私にお構いなしで手当をしてくれる。


「よし。これでOK!次からは俺が脚立に乗りますから危ないことしないでくださいね」


軽く叱られる。


いや、私もまさか落ちるとは……。


「ご、ごめん」


「ホント心配なんで」


急に真面目な顔していうから照れるじゃんか。


またからかわれてるな。


きっとモテるんだろうな。


ま、私には関係ないけどさ。


「あと他に怪我したところないっすか?」


そう言って私の隣に座る。