「失礼します」 沙紀がさりげなく席に着いてくれた。男性陣に混じって見惚れる。 ○塚の男役が女役になるとこうなるのかと。 美しい、いや、麗しい。 短いながら髪を夜会巻きにし、胸元と背中の大きく開いたドレスがスバラシク似合う。 そして余裕でピンヒールだ。 ―――けれど、 最悪な状況になった。 沙紀の彼氏である都祁(ツゲ)さんが、接待されてやってきた。