高校卒業後は、大学ではなく専門学校へ進学した。

もっとコンピューターの勉強がしたかったからだ。

昴は『大学でやりたい事を見付ける!』とか言って大学に行ったけど、遊んでばかりでたまに両親に怒られていた。


社会人になったのは僕の方が先。


専門学校を卒業して、就きたい職にも就けた。

PCのメンテナンスやプログラムの修正。

一人での作業が多かったから、人付き合いが苦手な僕には丁度良かった。

何より、PCに触れる事が楽しかったから、不満なんてなかった。


……んだけど。


まさか、昴が同じ会社に就職して来るとは思わなかった。

僕と昴が双子だと言う事は、あっと言う間に広まった。

また、比較される日々が始まるのかと、少し嫌な気持ちになった。