人がいっぱいだから、色んな人にぶつかっては謝ってを繰り返していたら、急に手を握られ、引っ張られた。

「わっ!」

「……夏夜さん……危なっかしい、です……」

「うっ……」

今度は本当に手を繋いで歩く。


端から見たら、私達も仲の良い恋人同士に見えるんだろうか。

バラ園に着くまで、繋いだ手を見つめながらそんな事を考えていた。