3.お昼にお弁当を渡す。

開けるとご飯に大きく『好きです』の文字。


『いやお前……ご飯オンリーは無いだろ』



却下。

ちょっと、わがまま過ぎない?


―――「しょうがないじゃん、これぐらい面積なきゃ書けなかったんだもん」

「もん、じゃねぇよ。どうやってただ海苔が乗っかっただけの飯を食えって言うんだよ」

「え、食べてくれるの?」

「じゃあ食べない」

「何それ食べてよ!」


優しいのか冷たいのかはっきりしようか、椎名くん!


「じゃあおかず寄越せ、おかず」

「え~?」

「さっさと寄越せ」


お腹が空いているのか、少しイライラ気味。

どれ、あげようかな。


鶏の唐揚げ、ポテトサラダ、、、他にも色々と入ってはいるけれど。


唐揚げかな~


「はいっ」


優しい私は気前よく唐揚げを差し出した。


「お、いいじゃん」

「お気に召したようで、何よりです」

「自分で作ってんのか?」

「そう思う?」

「全然」

「失礼な!!」

「じゃあ作ってんのか?」

「…違いますけど……?」

「まぁ、そんなとこだろうと思った」


じゃあ聞くなよ……!!