「あのあと、結局化粧落として学校行ったんだっけな…」 懐かしい、思い出。 あの頃全てが空雨で回ってた。 空雨の言葉ひとつ、ひとつが嬉しくてドキドキして。 私を分かっているのも、 空雨のことをわかっているのも、 お互いさま、だった。 「…空雨」 部屋でひとり、ボソッと呟く。 ベランダの方を見ても、もうあの窓から空雨が入ってくることはない。 いつから、だろう。 あの窓が開かなくなったのは。