空から雨が降る日。【完】




『だれって酷くない!?ねえ!?』

照れてるのか、こいつ。

まあそんなわけないだろうけど…。剥いだ布団をかけ直す空雨を私はねえねえと揺する。
だけど返事はいっさいしてくれなくて。

『ちぇー。空雨に一番に見せようと思ってきたのに』

口を尖がらせてベットからおりる。
家に戻ろう、と思いベランダの窓を開けた時、


『いつものでいいよ』

小さい声だけど、そんな言葉が聞こえ振り向く。

『え!?』

私はもう一度言ってほしくて空雨に近づく。