空から雨が降る日。【完】




「うん、知ってるよ」

「空雨のことが…っ好きで、っ…」

「うん」

「だけど…っ伝えられなかった…っあめに、最低なこと言っちゃった…、」

「うん」

「許してくれないって…思ってた、…だから」

「大丈夫」

俯いていた私の顎を掴み、グイっとあげさせられる。

「っ」

「雫」

「…?」


「“明日”が、見えたか?」


「あし、た…」

それはずっと、ずっと待っていた。

来てほしいと願った。


当たり前だった“明日”